引き続き共通するマナーとして、基本的なポイントをご紹介しておきます。
一般的な葬儀にも通ずるところも多いものですが、社葬ならではのポイントもありますから、注意しておさえておきましょう。
まず社葬をとり行う側の会社の役員や社員の参列時の服装についてですが、
一般的には、葬儀委員となっている方は正式にモーニングを、そのほかの方は、黒の略礼服を身につけることがよいとされています。
その会社におけるきちんとした制服がある場合には、略礼服の代わりにそれを用いるのもよいでしょう。
案内係など、何らかの役割を務めることとなっている係の方は、
その役を示す腕章などを巻いておくと、他の参列者の方からも一見して分かり、他の方と簡単に区別できるので、スムースに式を進めることにつながりやすくなります。
こうした工夫を、参列時の服装において行っておくことが望ましいでしょう。
社葬に参列する側となった、取引先や関連団体の方の服装としては、一般的には原則、黒の略礼服でと考えてよいでしょう。
ただし、ある程度大きな規模で行われる場合など、会社と会社の関係における社葬として、正式な場である要素が強い際などは、役員クラス以上の方は、略礼服ではなく、正装で臨むほうがよいといえます。
逆に、きわめて急である場合、またあまり規模の大きなものでない場合などでは、
地味な平服を着用し、ネクタイや靴、靴下を黒にといった略式の服装でも問題ないと思われるケースもあります。
それぞれ行われる社葬によって、対応としてもやや異なることになります。
どのような場であるのかをよく考え、柔軟に、かつ慎重に対応するよう心がけましょう。
そして、いずれにしてもいえることですが、装飾品はできる限り控えておくことが好ましいといえます。
男性の方であれば、ネクタイピン、ポケットチーフ、派手なカフスボタン、黒以外の靴および靴下などは身につけないようにしましょう。
女性の方ならば、シンプルなパール以外のネックレス、ブローチ、ファッションリング、カラーの明るい、もしくはエナメルなどで強い光沢のあるバッグや靴などは避けるようにしてください。
ネイルも注意したいポイントです。
喪服の用意がないからと、喪章をつけて参列される方も見受けられますが、喪章は本来、ご遺族の側が付けるものであり、社葬という性質から考えると、
とり行う側の会社役員および社員が付けることに問題はありませんが、参列する側が付けるという行為はやや疑問となるところです。
ですので、避けておくことが望ましいでしょう。
故人を悼み御冥福をお祈りすること、ご遺族の方、社員の方などの心情を察し、細やかな心遣いをもって接すること、その心がもっとも大切です。
その視点を忘れることなく、失礼のないマナーで参列するようにしましょう。
服装のほかには、苦しむ、つらい、とんだことなどといった忌み言葉、
かさねがさね、しばしば、ますますなどの重ね言葉となる言葉は用いないなどの注意点が、主には挙げられます。
一般の葬儀同様、こうしたポイントにも注意してください。
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共通するマナー~参列時の服装ほか
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